郵便―この上なく不安 | イタリアよもやま話

郵便―この上なく不安

イタリアの郵便情況の悪さも、これまた有名だ。

それでもEC統合になって最近は、他国と歩調を合わせるため、
優先郵便切手」というのが出来て、
この切手を貼ると手紙とかも、3日以内には国内、日本行きでも1週間以内に着くみたいだ。
もちろん料金は割高だけれど、そっちの方を愛用している。
こちらの方がその名のとおり優先されるので
そのおかげで普通郵便は後回しにされ
今や着くかどうかもわからない郵便となってしまった。

この夏にナポリの友達から結婚式の招待状が普通郵便で届き、
開けてみると、もうとっくに結婚式は終って1ヶ月経った後だった・・・。
いったいこの招待状は 3ヶ月間、どこをほっつき歩いていたのか
ナポリ人の結婚式は遠い親戚の人達まで招待するので、
一人くらいから返事が来なくても確認の電話もない。
急いでお祝いの電話をして遅れた理由を言ったけれど、
たいしてビックリもしていなかった。

この優先郵便が導入される際に、
新聞に過去の郵便遅達ワースト10が載ったことがある。
どれもギネスにのせてもいいくらいのものだった。

3kmの隣村の友達まで送った葉書が30年後に届いた だとか、

同じ町内で25年もかかった だとか、

40年後に宛先不明で戻ってきた とか、

おとぎ話か、笑い話か、といった類のものであった。
それでもこれらは一応、めでたく届いたものばかりである。
届かなかったものはどのくらいになるのか・・・・。

実際に私の友達が数年前、この狭いヴェネツィア内に住む親友の誕生日に、
その親友がかねてから捜していた本を郵便で贈って驚かすつもりが、
誕生日をとっくに過ぎても何も反応がないので、しびれを切らせて尋ねると、
「そんな本な受け取っていない」
という。で、結局その本はそのまま消失したらしい。
こんな風になくなってしまう郵便物も多々あった。

ギネスにものせられない。

日本人の間でも昔はCDとかは日本に送っても絶対に着かないものと有名だった。
この頃は大分CDにも慣れてきたし、いろんなCDがあるので(コンピュータ用のとか)
そういう例もきかなくなったが。