◆ 高速道路に宝が降ってきたらアナタはどうする!? | イタリアよもやま話

◆ 高速道路に宝が降ってきたらアナタはどうする!?

日本は七夕さんですね。夜のお天気はどうでしょうか。
夜空の満天の星、天の川、七夕さんは実にロマンティックなお祭りですよね。

イタリア人って一般的にロマンティックかと思われているかもしれないけれど、
お祭りというと、すべて宗教がかるイタリアには考えられないわ。


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さて、ちょっと考えさせられる事件です。
一昨日話題になった南イタリアでの事故のお話。

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北イタリアから、南イタリアプーリア州の銀行に硬貨を輸送する大型トラックが、
途中タイヤのパンクに見舞われて、高速道路の中央分離帯ガードレールに激突、
積まれていた1ユーロ硬貨と2ユーロ硬貨が辺りに散乱した
という事故。
なんともお粗末なお話で、
硬貨は、薄い段ボール箱に詰められていたんですね。

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これらの段ボール1個には、
1ユーロ硬貨1200ユーロ分(15万円弱)か、
2ユーロ硬貨2400ユーロ分(30万円弱)が詰まっていました。
硬貨とはいえ、そんな高価な(てへへ・・・)段ボール箱も沢山あれば宝の山。
総額250万ユーロ(2億8000万くらい…)だったっていうんですから。

宝の山は、中央分離帯を隔てた高速道路の遅行車線にまでバラまかれたので、
事故が起こってから警察や救急車が到着するまでの
かなりの時間、何の警備もないまま上の状態でほったらかされていたというのだから、
当然、起こるべきことは起こりますよね。

高速道路のど真ん中であるにもかかわらず、
命の危険を投げ捨てた果敢な『こそ泥』がいたのは
言うまでもありません。
ましてや、ここは南イタリア、ましてやこのお金には製造番号なし
150万円弱を盗んで行った通りがかりの『ずる賢いドライバー』達がいた、
と当日のニュースですでに報道していました。
まぁ、全体からしたら微々たるものだけど、段ボールにして5~10個というところか。

こういう大切な物を600キロという長い距離、真昼間に輸送する際、
他の車に護送もされずに、
一般のトラックと同じように高速道路を自由気ままに走ってるという事実。
偶発的な事故でなく、他にもいろいろな危険性はあるだろうに・・・。

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事故後、警察が硬貨を拾っている映像を見て思ったんですけど、
これは、かなりの誘惑だなぁ~・・・。

ここで拾う作業に当たった人は、警察と言えどもイタリア人所 詮は安月給の雇われ人、
そう思うと、150万円の被害中、いったい何処までが対向車線のドライバーによるものか、
果たして、本当に150万円だけだったのか、
すっごく怪しいですよね~。

偉そうなこと言ってる私でも、
これらの硬貨を拾う際、ついでにいくつかポケットに入れたくなる誘惑に勝てるかどうか・・・
本心からわかりません。
それも、正直にあくせく働いた人が貯めたお金というならまだしも、
イタリア天下の公式大泥棒、銀行様のんでしょ・・・。
泥棒がばら撒いて放置されている硬貨をちょっとだけくすねることは、
そんなに悪いことか?

硬貨を拾う作業は、事故の起こった午後3時ごろから夜中じゅうにわたり、
翌日の午前中まで続いたそうです。

夜の闇の中、あなたは誘惑に勝てますか?

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事故のことをニュースで知ってから、
わざわざ「残りカス」を探しに来たドライバーは翌朝になってもいたとか。
そりゃ、ロットで数ユーロのために一喜一憂する国民ですからねぇ、
こっちの方が確率はぐんと高いわな・・・。