イタリアよもやま話 -89ページ目

どうすりゃいいの?夜の電車切符

バスについては前回述べたが、
イタリアでは電車も夜になると切符売り場が閉まってしまうのをご存知であろうか。
早い駅では夕方7時頃、遅くてもまだまだ電車はある夜の九時半とかに、

窓口は閉まってしまう。

並みの大きさ以上の駅なら、自動券売機が2~3機ある。
まず、そのうちの数機は何らかの理由で使えない状態にある。
だいたい自動券売機といっても実に大きな大袈裟なもので、
テレビ大の画面がついていて、そこで
言語選び、出発駅、降車駅、乗る日時、乗る電車の指定、
1等か2等か、指定席か、各種割引の有無、支払い方法、
などと、たった一枚の簡単な電車の切符を買うために
実に多くの質問をクリアしながら買わなければいけない為、時間が非常にかかる。

そしてこれが結構ややこしい。
だいたいイタリアではちょっと信用の置けない自動券売機を使う時というのは、
窓口がとても混んでる時で
自分の乗る電車の時間が迫っている時。
気が急いているのに、たった30Kmくらい行く為に
いちいち入力しなければならないこの自動販売機は、全く不便。
で、やっとこさ支払い段階入力までたどり着いて現金で払おうとすると、
「只今現金処理のつり銭なし]
だとか、逆にカードで払おうとすると
「只今カードの扱い不能]
とか、最後の最後にどんでん返しをくらい、

結局窓口の行列の方に走る羽目になったりするのが大抵のオチ。

この自動販売機に、気の遠くなるような切符購入の過程があるのは、
イタリアの鉄道が全てつながっているので、
北から南までの前線の切符が買えるシステムになっているはずだからである。
ただ田舎の線の駅になと、取り扱い不可能になる時もあるし、
ヨーロッパの他国行きの切符についても、どうも怪しいものがある。

駅の売店では州内キロメーター切符というのを売っていて、
州内の行き先までの距離さえ知っていれば、それが買えるし、
2~3枚一緒に使ってキロ数を満たす事もできるので、
私は普段から色々なキロ数の切符を数枚買い置きしておく。
でも、売店の開いている時間帯にも気をつけなければならない。
日曜の午後は閉まっていたりするし、
あくまで切符販売の仲介をしているに過ぎないので、切符をきらせている時も多い。
町の中にも、鉄道と提携してこれらのキロメーター切符を売っているところもあるが、
営業時間外は閉まってしまうという問題点は同じである。

これといった解決策はない、というのが本当である。
車内での切符購入もできるのだが、「違反行為」とみなされるので、
法外(?)な超過料金を取られる。
この料金制度も毎年変わるので、詳しい事は知らないが、
それこそ2~300円くらいの切符を買うのにも5000円くらいの超過料金がつく、
という感じの、えげつないものである。

最後に先日友達がニヤニヤしながら話してくれたエピソード。
その友達はメストレ駅から、一駅のヴェニス駅(約10分)までの最終電車に乗って帰るつもりだった。
時間は夜中の0時をまわっている。
ところが、切符を持ち合わせていなかった。
駅の切符の自販機は全て「販売中止」状態。
もちろん売店などそんな夜中に開いていない。
そうこうする間にお目当ての最終列車が駅に乗り入れ、
乗組員の交代があったので、これぞとばかりに切符がない旨を告げると、その乗務員は、
「僕から買ったら26ユーロ(3500円くらい?)かかるよ」
という。普段は1ユーロの道のりである。あまりに理不尽なので、
販売機も壊れている旨を言うと、
「駅前からヴェニスまでバスも出ていることだし、バスに乗ったらいいだろう。」
という。電車の乗務員がバス乗車を勧めるのだ。
「今目の前にいる電車に乗せず、いつ通るか分からぬバスを、
この寒い中待てだなんて、こんな理不尽なことがあっていいものか。」

と、物腰柔らかく(重要!)抗議すると、その駅員は諦めたように
「じゃぁ、僕の目につかない列車後部の方から乗りな。」
と、長い列車の最後部を指した。
つまりその友達は、まんまと無賃乗車を公認されたのだ。
友達はニヤニヤ笑いながら、
「ま、駅員の事は悪くいえないよ。」
と、ほざいていた。こんな事だからこの国は私にとっても

・・・・・やめられないのかも。







昨夜地震があった

昨夜北イタリアで地震があった。

23時59分頃、私の自宅では震度1ぐらいの軽い揺れを感じたが、
今朝の新聞によると震源地は北イタリア中央のガルダ湖付近らしい。
マグニチュード5.2というから中型地震か。幸いたいした人口過密
地域でもなく、死者はでなくて負傷者が9人。震源地近くの村で、
空家が2軒崩れたらしい。空家とあるが、きっと廃家であったのだ
ろうと想像できる。

その他ミラノなどでも驚いて家から飛び出した人、数千人。何の被
害もなかったのに消防局やら警察に電話した人多々・・・。夜中で
あったから情報の収集にも困ったのだろうが、この慌てブリを見る
と、万が一の場合が案じられる。

震度1程度のこの付近に住む私の友達などは、本人は全く地震は感
じなかったのに、速報で地震があったと知ってから、靴を履いて1
時間ほど待機し、その後寝る時も靴をベッドの近くに置いて寝たと
誇らしげに語っていた。
本当に避難しなければならない大地震の際、靴を履く余裕、靴紐を
結べる床の安定感は、ないであろうに・・・。

どうすりゃいいの?バス乗車切符

イタリアで夜間に電車やバスに乗る際、「切符どこで買えばいいの?」
と言う問題にぶち当たった方、いると思う。
日本のように「ワンマンバス」とうたって、運転手が運転から停車場
アナウンスから切符売りまでこなす責任は、こちらの運転手にはない。
運転はするとしてもアナウンスはもともと無いし、バス会社にもよる
が、多くの市営バスは前・中央・後ろにある扉どこからでも乗り降り
できて(一応乗車用扉、降車用扉が決められているが、そんなことを
守っている人は少ない)乗客は前もって買った切符をバス内にある切
符切り機で乗車日時をガチャンとスタンプする事になっている。自己
申告ってやつである。この切符切り機、たいてい車内に2箇所設置し
てあるが、混んでいるなどは切符切り機にたどりつけないまま、目的
地に着いてしまって降りることもある。その場合切符は未使用のまま
残るので、もう一回使える。「ラッキー!!」である。

さて、この切符が問題である。どこで入手するのか。乗る場所がバス
センターなどの始発駅の場合は、そこに切符売り場がある。そうでな
い途中の停車場の場合、最寄のキヨスク(エディーコラ)、新聞屋(
ジョルナラーイオ)、喫茶店(バール)、タバコ屋(タバッキ)など
で売っていることが多い。それらが無い場合や、閉まっている場合は、
あるところまで行かなければならないので、そんな何も無い所まで、
そんな時間帯に行ってしまう前に、前もって買っておく。売店やらが
閉まっている時間帯というのが日本と比べて非常に多いので、注意し
なければならない。

でも、突然そういう所からバスに乗らなければならなくなることも長
い人生には何度もある。そういう時は...観念する。とにかくバス
に乗ってしまう。(だいたいそんな場所のバスってのは本数が少ない
から。)良心の呵責がある人は、運転手にどうしても切符を売ってい
るところが見つからなかったという。たまに運転手が切符を売ってく
れるときもある。たまに乗客の一人が回数券などを持っていて、それ
を売ってくれる時もある。たまに運転手が「次の停車場の前に売り場
があるから、走っていってそこで買え。待っててやる」とい時もある。
たまに「一枚分の貸し。次回の乗車で2枚分払え。」というときもある。
(明らかな無賃乗車黙認と考えてよい。)

とにかく今のところ私は切符が無くて降ろされた経験は一度も無い。
白状してしまうと、良心の呵責を感じなかった時もあるが・・・・。

         *********************
今回はオッジさんの記事に触発されて書きました。
http://ameblo.jp/tbinterface.php/2b36fb5680c03415bbf0a3ed133f081f


イタリアの家のつくり

イタリアの家は煉瓦造り、又は石造り
の壁。そこに漆喰が塗ってある。最近の新
築ラッシュでは、安上がりのレンガで薄い
壁ってのが多くなってきたようだが、ちょ
っと昔に建てられた家は壁も厚いので、な
かなか頑丈にできている。

こちらに来たてのとき、建築科の友達と散
歩していたら、その友達が
「この辺は新しい家が多い地域で...」
と言うので、
「新しいって、何年くらい?」
ときくと
「100年くらいかな」
と答えたのでビックリして一瞬自分の語学
力を疑った。この辺では築100年の家は「ま
だ新しい」家に相当するのだ。

こちらでは別にビックリするような事ではない。こちらにはまだまだ14,
15世紀の住宅すら残っている。(例えば、私の住んでいる家は1500年代
のものだ)
地震も日本ほど頻繁に無いし、たいした規模でないボヤの火事ぐらいで
は建物自体は大丈夫なので、古い建物でもなかなか壊れずに残っている。
もちろん、屋根や漆喰部分など、細かい部分の修復や改造は尽きないし、
内装は近代的に変えられているところが多いのだが、
基となる構造そのものは昔のままだ。
数年前に私は家の中の壁を塗り替えようと、
その前に壁をきれいにしようと洗っていたら、
色んな色の壁の層が下から出てくるので、面白がって
どんどん洗いつづけたら、装飾模様のフレスコ画まで出てきた。
きりがないので止めて、ここに数百年前から住んできた先人達がやった
ように上から自分の好きな色で塗って終った。
(注:写真は改修中の家の工事模様)

こんな家に住んでいるので、日本の家が100年も持たないと言うのが、
彼らには不思議らしい。
いくら日本の家の構造や、材料や、気候条件、建築材料の供給条件を説
明しても、どうも分かってくれないみたいだ。
だから日本の町が新しい建物で一杯なのは、
どこも戦争の空襲で全焼したか、もしくは大地震で倒れたので、
やむを得ず、新しい家が建ち並んだと思っている人が多い。
確かにそれも近代の日本の街の景観の要因にはなったとは思うが、
10年単位で大きく姿が変わっていくのを考えると、
戦争で焼けていなくても、どちらにせよ、こうなった事は推測できよう。

ブロッコリーのパスタ

簡単に手に入るブロッコリーのパスタです。分量も前回と同じく目分量でOKです。
本来は南イタリア・プーリア州の料理で、ブロッコリーではなくて「チーマ・ディ・ラーパ」と呼ばれる晩冬の野菜(日本でいったら菜の花のつぼみの青く硬い頃でしょうか)で、パスタは、耳たぶのような形をしたものを使って作ります。しかも、作り方もブロッコリーがグジュグジュに柔らかくなるまで根気よく浅い鍋で蓋をしてコトコト弱火で加熱する(ほとんど水を使わない)のが、プーリア人の友達の方法でしたが、当然、焦がさない為に大量の油を使い、それが出来上がる頃にはチーマ・ディ・ラーパがその油を吸い取っている状態なので、日本人の私にとっては胃にドカンと重い料理です。
限られた季節のものだし、ブロッコリーの方が手に入りやすいので、よくこちらで代用し、手早くヘルシーに料理することを考えました。

★材料(二人分)★

パスタ・・・・・・・・・・・何でもいいけれど、短いもの。(ペンネとか、貝の形のとか。)
ブロッコリー・・・・・中一株(別に決まってません)
にんにく・・・・・・・・・ひとかけ
唐辛子・・・・・・・・・・・お好みでちょっとだけ(使う唐辛子の辛さにもよるでしょう)
オリーブオイル


★作り方★

1.ブロッコリーを洗って、小さな房に切り分ける。太い主茎の部分も堅い外皮をむいて中の白い部分を使う。

2.後でパスタも入れるので、フライパンか中華鍋のような浅めの大きな鍋に、オリーブオイル、にんにくのスライス、唐辛子を冷たいうちから入れて、弱火で加熱し始める。

3.別の大きな鍋にパスタ用のお湯を沸かし、涌いたところで塩とブロッコリーを入れる。それがひと沸きしたら、パスタを入れて所定の時間ゆでる。

4.その間に1の鍋のにんにくが良い感じに薄いキツネ色に染まり、香りが出ているはず。パスタが茹で上がる前にそうなったら、いったん火を消す。

5.少し堅めに茹で上がったら、パスタをブロッコリーごとザルにあげ、そのまま1の鍋に一緒に入れて、かき混ぜながら中火で加熱。ブロッコリーのつぼみ部分が崩れてパスタ全体に行き渡ったら出来上がり。


日本で作ったことが無いので、パスタやブロッコリーの湯で時間の調整が分かりません。というのは、こちらの水はかなりの硬水なので、日本では時間のかかる野菜の湯で上がりもあっという間なのです。このレシピでもブロッコリーをパスタと同時に入れてもパスタが茹で上がる8~10分後にはブロッコリーはクタクタ、つぼみ部分はすでにボロボロで細かめのザルで引き上げないとそれらが流れてしまう状態になってます。
ヴァリエーションで、アンチョビを加えても美味しいです。


             BUON APPETITO!

イタリアも一応地震国だけれど・・・

イタリアも大きな地震が数年に一回ある国だ。有名な活火山も多い。

日頃からの小さな地震には慣れていないので、
地震というと物凄くビックリする反面、地震対策は殆どされていないの
ではないか。
私が、小学校の頃から地震のための避難訓練があったとかいうとビック
リするし、各家庭には、自治体から、災害の場合の避難所も前もって知
らされているというとビックリするし、家の中の家具などを留め金で固
定する対策もしばしば行なわれている(私はやったこと無いが)とかい
うとビックリする。

実際の小さな事柄から、この国の人たちが、いつかは訪れるかもしれな
い地震について何の恐れも抱いていない事がわかる。
それで一番気になるのが、物の置き方。
棚や高いところに物を置く時、何かのハズミで倒れないように置くであ
ろう。その「何かのハズミ」というのが、私たち日本人にとっては、地震
だったんだと、ここに来て気がついた。実際揺れもしない棚のものが、
不安定に置かれていたとしても落ちるわけが無い。
棚の端ぎりぎりに瓶のような物を置く。倒れやしないか?と思うのは私
だけ。誰もわざわざ棚を揺らす訳でなく、揺れるようなことにでもなら
なければ、端から1cmのところに置いたって落ちるわけが無いのだ。
「でも、なんだか不安」と感じてしまうのは私たち日本人。彼らはいたっ
て平気である。
地震国であるイタリアであるが、小さな揺れは少ない。起きる時はドカ
ンと起きて、村が一つ壊滅したりする。家もレンガや石でできているの
で、大きな地震ではガラガラ・ゴロゴロ・バラバラと崩れてしまう。
3匹の子豚の童話は、地震が全く無い国の童話であろう。レンガの家は
確かに何百年も長持ちしたりもするが、地震などで壊れる時の崩れ方は
すごい。

地震の種類が日本と違うのか。
それとも国民性であろうか。「のどもと過ぎれば熱さを忘れる」というの
は彼らのことといってもよいであろう。「転ばぬ先の杖」という諺を、彼
らにおくりたい。

去年ちょっとだけ揺れた時があった。東京なら日常茶飯事の揺れ方で、
ゆらっとめまいのような感じがして、窓ガラスが少しだけビリビリ鳴っ
て、電灯がほんの少しだけ揺らめいたので、
「あ、地震だ。」
と言ったまま、大した事も無いので仕事を続けていたら、何も感じなか
った鈍感なイタリア人の友達に、
「そんな大事なことで、からかうな。そんなに冷静に地震と言われても
信じないぞ。だいたい、なんで仕事を続けていられるんだ?!嘘だ、嘘
を言ってるんだ。僕は地震なんか感じなかった。」
と言い張り、私は地震国出身の誇りを傷つけられたので、
「じゃ、インターネットで見てみよう、きっとどこかで地震だったんだ
ろうから。」
といって調べると、案の定少し離れたところで地震だった。
やっとそれからその人は、やれ、本揺れはいつ来るだの、外に出なくて
もいいのかだの言って、私が
「いくらなんでも、もう時間も経ってることだし大丈夫でしょ」
というと、自分の家やら親戚やらに電話して大騒ぎしていた。
遅いって・・・・・。

ベニスの高潮 その3


高潮で一番迷惑するのは建物の一階に住んでいる人やお店を持っている人だろう。
私の高潮後のあと始末は、長靴を洗う事くらいだが、
彼らの場合、水に浸かった床や物全部を掃除して消毒しなければならない。
海水とは言え、厳密にいうと下水も混ざった汚水である。
不潔な事この上ない。
高潮が予報されると、気休めにか、
扉の下にスライド式の衝立をいれたりするが、
ほとんど効果なし。
水が入って来るとわかっている所は、普段から冷蔵庫・洗濯機・ストーブ類を、
50cmくらいの台の上に設置したりしている。
住宅の場合は、一階の床が少しあげて設計されているところも多い。
でも水位が高いと汚水は容赦なく入ってくる。
可哀想なのは、数日間続けて毎日高潮に浸かる時。
12時間後、または24時間後に、再び汚水が入ると分かっていて、
その度に掃除、消毒。
日本人には負けるが、
イタリア人はヨーロッパの中では清潔好きな国なので、
そういうことは面倒くさがらずにきちんとするようだ。
(でも公共のものを清潔に使う気はない。各々の家の中はピカピカだが。)

イタリア人 VS 関西人

イタリア人が関西人に似ているのか、関西人がイタリア人に似ているのか・・・・。その際立った共通点を、“良い・悪い”は抜きにして挙げてみようと思う          
           
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歩行者の信号無視
歩行者は車さえ来なければ赤信号でも平気で渡る。ましてや集団になると車が来ようが渡る。

電車に乗る時のマナー
マナーは存在しない。電車に乗るときは降りる人を待たずに乗る。降りる人の降り場をふさぐほどに扉に接近して我先にと乗り込む。降りる方乗る方、双方にとって時間のロスになるし、神経も苛立つ、頭の悪い方法である。

おしゃべり
よくしゃべる人が多い。しかも大きな声で電車内や公衆の面前でも、方言で、プライベートな事までべらべら喋り倒すのが平気な人が多い。大声というよりは声の質の問題かもしれない。とにかくあまり控えめでない人が目立つ。

ファッションのセンスがどちらかというと派手
一般的に流行に敏感で、センスがよい。色のセンスもよいが、行き過ぎると派手でえげつなくなる時もある。これは地域差もあるようだ。しかもそれがミナミへ行くほど派手になるという注目すべき共通点がある。

食い道楽
これは皆さんも納得であろう。食にかける意気込みにはすごいものがある。

男性が...
かねてから「東男に京女」といわれる由縁はなんだろう、と思っていたが、東京出身の男性を思い起こしてみると、その喋り方のせいか、実にサッパリと男らしい...気がする。江戸っ子の男性が、そう大きくもない声でチャキチャキッとしゃべるのを聞くと、惚れ惚れするのは、私だけか。(なかなか純粋な江戸っ子にはお目にかかれないが。) その点関西の男性は、初対面でも「ねぇちゃん、ねぇちゃん、」と馴れ馴れしい...人が多い。外では偉そうに男ぶっているが、家庭では奥さんに敷かれている男性が多い...のを知っている。イタリアでも同じである。もちろん例外の関西人・イタリア人も沢山いる。
   
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このように共通点の多いイタリア人と関西人だが、一つだけ基本的なところで違うことがある。これらのことを行なう速度である。関西人、特に大阪人は、歩き方から何から、なんでも日本一速いが、イタリア人は同じことにその数倍を費やしているといってもいいであろう。

参考:大阪のjapan-tourさんのページ

参考:お隣りの中国での信号を語るeverclearさんのページ







パスタ ≪ビーゴリ・イン・サルサ≫

ヴェネツィアの家庭料理です。常備野菜の玉ねぎと、保存のきくアンチョビが材料なので、あらまぁ冷蔵庫空っぽだわ、って時にもってこいのパスタです。分量も、玉ねぎの好きな人、アンチョビの好きな人、それぞれの好みで変えたらいいと思います。ただ、時間を節約したい人には不向きかも、3分でってわけにはいかず、タマネギを煮る過程が長いです。30分はかかるかな。

★ 材料 (二人分)★

玉ねぎ・・・・・・小1個。 全然かまいませんが、私は外の白いのを使うことが多いです。しかも多めに入れます。ここには小と書きましたが、玉ねぎは多いほうが好きなので大きいの1個くらい入れちゃいます。

アンチョビ・・・・・・3~4尾くらい。 これもお好みで。オイル漬けでも塩漬けでも。

エキストラヴァージン・オリーブオイル・・・・大さじ4~6杯くらいかな。これも適当。私は多めにいれます。

白ワイン・・・・・・・・・あればデミカップ一杯くらい。 実は、これはわたしの隠し味、本来のレシピにはありません。

バルサミコ酢、又はワインビネガー、又は普通のお酢・・・・小さじ1杯。実はこれも本当のレシピにはありません。私の隠し味です。なんだかタマネギの味が落ち着く気がします。ワインがちょっとすっぱめの時はいらないかも。逆にワインがない時はいるでしょう。

月桂樹の葉・黒こしょう・・・・・これもレシピにないんです。なんだか風味がよくなるので、月桂樹は1枚そっと忍ばせます。黒コショウは粒のまま3~4個。

・・・・・・・・・・これはアンチョビの塩加減にもよります。どちらにせよ、パスタに絡めるものなので、間違って塩辛くなっても、絡める量を減らせばよいので大丈夫です。行き当たりバッタリなのがイタリアン。

パスタ=スパゲッティ・・・・・・ビーゴリっていうスパゲッティ風のヴェネツィアのパスタを使うのが本当なんですが、当地でもそうそうスーパーでも売ってないし、スパゲッティで充分です。細目よりは中間~太目が美味しい気がします。

★ 作り方 ★

1.タマネギをザックバランなみじん切り、または薄めのくし切りにする。こっちの人は日本人がタマネギのみじん切りを数秒で行なうと、ビックリ感心します。彼らは、あの合理的で迅速なみじん切りの仕方を知りません。学校で家庭科の時間もないしね。ということは自然にみじん切りもかなり大雑把になるので、ザックバランでいいんです。タマネギの味を楽しみたい人はみじん切りじゃなく、長いままの薄切りにしてもいいです。ちなみに、皆さんご存知だと思いますが、このまま15分以上放置して酸素とタマネギの酵素を働かせ、血液がサラサラになるタマネギになるようにすると体にもいいと思います。私の場合は、そもそもこの料理にする理由が「材料を買いに行く気がない → 料理に手間を掛ける気もない → これが一番手っ取り早い」なので、そんな忍耐力はありません。

2.チョット深めで小さな鍋にオリーブオイルとタマネギを、火に掛ける前から一緒に入れ、弱火にかけ、タマネギが狐色にならないように気をつけながら全体を混ぜながらゆっくりと暖める。普通は狐色になるようにいためるでしょ。こちらでは「タマネギを炒める、チョット焦がす」ということを嫌います。油の温度が高くなり過ぎないように、炒めるというより低音の油で煮る、といった感覚です。

3.塩を少々振る。このタイミングも勝手に私が設定しました。タマネギの水分を外に出してシナッとさせるためだから、少々で結構です。

4.このままでは、とにかく焦げ目がついてしまうので、それを避ける為に、白ワインのある人はここで入れ、アルコール分が蒸発するまで、時々全体を混ぜながら待つ。

5.ワインを入れる気のない人は、4を飛ばして、ここで水をヒタヒタに入れる。月桂樹の葉と、黒コショウ粒3~4個を入れる気のある人は、ここで入れる。時折混ぜながら、色が変わらないように常時弱火~中火で煮る。とにかくキツネ色をつけない白いまま、タマネギを弱火~中火で煮込むのが基本ですから、この時には蓋をして蒸し煮状態にするのがいいでしょう。

6.タマネギの形がほとんど崩れて、水分もかなり少なくなり、全体がトロッとしてきたら、アンチョビを入れます。入れたい人は、ここで隠し味のビネガー小さじ一杯を入れます。この段階になると、どうしてもちょっとキツネ色がかってます。アンチョビを入れるとその色もつきます。アンチョビはちょっと煮ると崩れて溶けるので、わざわざ切らなくても大丈夫ですが、私はなんとなく習慣で、1cmくらいに切って入れます。

7.アンチョビが全体になじみ、ドロっとするまでもう4~5分ほど煮て、味をみて塩加減をして下さい。

8.茹で上げたばかりのスパゲッティとからめて出来上がり!一応魚のパスタなのでパルメザンチーズはかけません。          
        
          BUON APPETITO!

サッカー観戦時の駐車

ローマでのことである。日曜日に友達とスタジアム付近を通り掛った時、テベレ川沿いの大通りの対向車線上にポツンと一台車が放置されているのを見た。
「あれ、何?故障でもしたのを乗り捨てていったのかな?」
「あぁ、あれね。ああいう所に駐車されると困るのよね~。迷惑ったら程がある。」
「駐車ぁ~!? あんなところに?」
友達いわく、サッカーの試合のある時は、この付近の通は不法駐車さされた車で埋め尽くされるという。道路脇の2列駐車は、サッカーに関わらず日常茶飯事だが、そこもダメとなると、今度は大きな通りの対向車線上に車がダダ―っと並んで駐車される。通る車は道幅が半減するのでノロノロ運転を余儀なくされ、ある意味で問題は少ない。ところがいったん試合が終って観戦客が帰ってしまうと、観戦目的でない人で、そこに便乗して駐車した人の車や、観戦した後どこか付近のBARで祝杯あげてる人の車は、ポツン、ポツンと路上中央に残されてしまう。他の車がなくなってしまうと、意外なところに駐車していることになるので、こうなるとやたら危ない。川在の道なので緩やかにカーブしていることもあるので、ぶつかる可能性は大だ。
イタリアでは色々な理由から、ここ15年の間にマイカーが異常に増えて、今や大人一人に一台という感じだ。以前に書いた公共交通機関の不便さも手伝うのだろうが、政府のフィアット社特別擁護やら、不動産の高騰で田舎の方に家を持つ人がどんどん増えている事、等が主な理由である。
あまり悪口を言うとおこられるが、あくまで日本人社会のレベルでイタリアを見ての話として、イタリア社会は自分勝手でいい加減な人達の集まりみたいなもんなので(だから自分勝手なわたしも住みやすい)、全ての元凶はそこにあるといってもいいかもしれない。